期末テスト対策

さあ、期末テストまであと4日。明日、明後日の土日は部活のないものは10時から17時までテスト勉強会を実施します。

 

学校のワークやプリント、塾で使用しているテキストなどをすべて持ってきてテスト勉強に没頭してもらいます。

 

ここで注意して欲しいのは教科ごとの勉強の仕方。

 

先日社会の宿題プリントをしている生徒から質問されたので、「答は教科書を読めば全部載っているよ」というと、「教科書とか読んだことない」という返事。

 

もうビックリ。学校でも教科書を読むことはなくプリントでの授業が中心とのこと。

 

そのためここで再度確認しておきます。

 

社会や理科の教科は教科書を3回以上読んでどこに何が書いてあったのかがすぐ思い出せるくらい読み込んで欲しいです。

参考になる記事がありますのでよく読んで自分なりの勉強方法を確立して下さい。

 

教科書を7回読むだけで、断然トップになれた!(前編)

山口真由さん
2002
年、東京大学入学。司法試験、国家公務員第I種試験に合格。064月、財務省に入省。現在は弁護士として活動する傍ら、テレビ出演や執筆などでも活躍中。

弁護士、山口真由さんの華麗なキャリアは、東京大学法学部への現役合格から始まる。

東大入学後は、3年次にたった1年の準備期間で司法試験に一発合格。国家公務員第I種(当時)試験もクリア。卒業までに必要な162単位でオール「優」を取得。法学部における成績優秀者として「東大総長賞」を受賞し、同学部を首席で卒業している。

卒業後は財務省に入り、エリートコースと呼ばれる主税局に配属。約2年後に退職して弁護士に転身。最近は弁護士業の傍ら、テレビのニュース番組などにも出演し、単行本も出版している。

深いため息がもれそうな経歴だが、山口さんの勉強法は、意外なほどシンプルで安上がりだ。

基本は教科書を7回読むこと、ただそれだけ。中学時代から彼女はこの勉強法を続け、そのキャリアをつかんできた。塾に通ったり家庭教師についたりしたことは過去一度もない。親の立場で見れば、なんて親孝行な勉強法だろうか。

「教科書を7回読むことで、定期試験に出る範囲の内容を反復して自分の内側に入れて、試験ではその一部を吐き出すというか、再現するような作業なんです」

山口さんはそう話す。「吐き出す」とか、「再現する」という言い回しは独特だが、彼女の読み方を知れば、多くの人が納得できるはずだ。最初に断っておくと、この勉強法に一番フィットするのは社会や英語、理科(主に生物や地学)などの暗記教科だという。司法試験への挑戦も、「この勉強法に最も適しているのではないか」と山口さんは直感し、ひたすら読み続ける勉強法で一発合格したのだという。

 

 

 

 

 

さっそく、教科書を7回読む方法を、山口さんに解説してもらおう。

教科書の理解度を目安にすれば、その勉強法は3段階に大別される。

まず1回目から3回目までは「土台づくり」。彼女いわく「出題範囲の見取り図を作る」作業だ。45回目で理解度が飛躍的に高まり、67回目は、細かい部分まで含めた最終確認と山口さんは話す。

1回目は意味をとろうとせずにサラサラッと読みます。大見出しだけを目で追うようにして、出題範囲の全体像を頭に入れるためです。この項目はこれぐらいの分量で、あの項目はこの程度かと、薄ぼんやりとつかむ感じです。そうすることで頭の中に出題範囲全体の見取り図をつくるんです」

1回目を読むとき、何より大切なのは内容を理解しようとしないこと。最初から丁寧に読んで理解しなければと考えると、「大きなストレスになるから」だという。

「意味にとらわれずにサラサラッと読むことで、『なぁんだ、この程度のページ数か』と、思うことができます。それが教科書を繰り返し読むことの面倒くささを、ある程度やわらげてくれるんです」

そういう読み方なら、誰にでもまねできそうだ。続いて、2回目もサラッと読む。すると、小見出しの語句くらいは頭に入ってきて、少しだけ意味がとれるようになる。彼女が言う出題範囲の「見取り図」が、やや具体的になってくる。

3回目になると、同じようにサーッと読みながらも、たとえば世界史の教科書なら、『次のページの右端には、耳にピアスをしたチンギス・ハーンの写真があって、その左ページはこんな記述があったはずだなぁ』といった、見当がつくようになります。ページをめくりながら、自分のイメージ通りかどうかを確かめるような読み方になってきます」

3回目までは、あくまで「土台づくり」。だから、全体の理解度は2割程度らしい。回数を重ねることで、そこで築いた土台の上に、より具体的な教科書の情報を積み上げていく。いわば、「習うより慣れろ」式の読み方なのだ。

この勉強法の原点は、彼女が子供時代に、母親がしてくれた絵本の読み聞かせにある。両親ともに医師の家庭に生まれた彼女は、1歳違いの2人姉妹の長女。

「読み聞かせって、同じ内容を何回も繰り返し読むじゃないですか。すると、怖い絵の近くに怖い話が書かれていて、物語の起承転結を、絵とエピソードのワンセットでそれぞれ記憶しますよね。今から思えば、大事なものは何回も繰り返し読むものだ、そして読んでいるうちに覚えてしまうものだということが習慣として身につき、いつからか私の勉強法になっていったんです」

 

 

 

 

ページをめくる作業が、次のページの内容を自分の脳に喚起するためのスイッチになり、キーワードだけでなく論理の流れも見える。

4回目も同じようにサラッと読むのだが、山口さん自身の受け止め方に変化があらわれる。

「それまでは、私の内側に川のようによどむことなく流れていた教科書の内容が、4回目ごろから川の中に柵のようなものができて、そこに教科書の情報が少しずつ引っかかるようになる。つまり、より細かな意味が、私の頭に入ってくるようになります。5回目に読むころには、教科書の理解度が2割くらいから、いきなり8割くらいにはね上がります」

そのレベルに達すると、彼女が当初話していた「教科書の再現力」は一気に高まる。ページをめくる作業が、次のページの内容を自分の脳に喚起するためのスイッチになり、教科書に書かれたキーワードだけでなく、出題範囲全体の論理の流れもはっきりと見えるようになる。

いよいよ、最終段階に突入する。6回目では、全体像が頭に入っているので、机の引き出しから必要なものを取り出すように、見出しを見れば、その説明がすぐ思い浮かぶようになると、彼女は話す。

「最後の7回目は、斜め読みのような感じでも、自分が細かい部分まで理解できていることを実感します。しかも読むスピードをとくに変えなくても、ある部分については詳しく確認したり、ある部分については読み飛ばしたりすることが、自由自在にできるようになります。そのレベルに到達できれば、読むスピードも1回目の5分の1程度の速さになっているので、この段階なら、300ページ前後の法学の専門書を17冊ぐらいは読めてしまいます」

12000ページ以上、しかもそれが難解な法学専門書ということを考え合わせれば、彼女が中学時代から磨き上げた勉強法がとてもシンプルな半面、誰もがすぐにその域に達することはできないものであることもわかる。山口さんは、自身の勉強法をこう要約する。

「あえて言えば、1回目から3回目までは、教科書の内容を写真のように写し取る作業。それを自分の内側に入れます。出題範囲の全体像をつかんだうえで、4回目から7回目までは、ここにはこういう項目が書いてあるはずだ、と確認していく作業ということになるかもしれません」

 

後半は、自分の内側に写し取った全体像から、細部の論理の確認作業になるため、「(覚えたものを)再現する」とか「吐き出す」という、彼女の冒頭の説明にも納得がいく